11年間ありがとうございました。

九谷塾(くたにじゅく)という名前で活動し始めて11年目の今(2018年3月末日)九谷塾は活動を終了することを決めました。本当は昨年度の10年目を節目に何かしらの発表をしたいと思いながら具体的なアクションを起こすことなく今期の11年目を迎え、この1年のメンバーの多忙な状況からも明確な今後の活動計画を考えた上で我々、九谷塾としての役目は全て果たせたという全メンバーの総意により終止符を打つこととなりました。

11年前、売り手と作り手の間にある見えない壁を打ち破るという目的のもと集まったメンバー、紆余曲折を経て今のメンバーとなり、常に挑戦し続けることでそれまで体験したことがないことや見たことがない風景を見ることができました。塾発足から3年目までに九谷塾として世の中から褒められたい。海外で評価を受けたい。メディアに出て認知度を高めたい。という目的を掲げ達成することができたのも今の仲間がいたからこそです。

九谷塾が11年間、こだわり続けたモノづくりのコンセプト、それは自分たちが作りたいもの、作ったら面白いもの、誰も作らないもの、そんなモノづくりがこれからの九谷焼の作り手の方々への小さな指針になれると嬉しいです。

僕たちが手に入れたもの、売り手は作り手の知識を学び、作り手は売り手の知識を学ぶ、そのことで得たのはメンバー内の共通言語。それはコミュニケーションの質を高め、意思決定のスピードを各段に向上させることができた最大の成果です。

我々が生業としている石川県の伝統工芸品、九谷焼をあらためて深く考えることができた11年間。この期間で学ばせて頂いたのは伝統工芸にとって大切な事はイノーベーションでも革新や改革でもなく、まして再生でもないということ。長い歴史の中の一時代を担いその時代の共感を得て次の時代に継承すること。生み出すのではなく時代に受け入れてもらうこと。

今回、活動を終える最大の理由はメンバー個々が11年前に比べ遥かに成長することができ個々の活動の幅が広がった為に顔合わせ話す時間を持てなくなったことです。結果としては個々のスキル向上は最高の結果ですが、いつも時間を共有していた仲間との時間が無くなるのは本当に寂しいです。ただ次のステージが見えてきた中で個々の活動を尊重する時期であることも事実。これから8人それぞれが、それぞれの道を歩んでいきます。

11年間、多くの出逢いを頂き、そして多くの事を学ばせて頂けましたことメンバー一同、心より感謝します。本当にありがとうございました。


Special Thanks

大英博物館 ニコル・クーリッジ・ルマニエール
ビクトリア&アルバート美術館 ルパート・フォークナー
NEW PEOPLE(サンフランシスコ)

石川県工業試験場 松山様
石川県デザインセンター 志甫様
株式会社イクス 永田様
古庄デザイン事務所 古庄様
株式会社コボ 山村様 村松様
アートマン・ジャパン様
MJD株式会社 矢熊様
高岡伝統産業青年会皆様
金工作家 木瀬様
木田製陶所 木田様
小田陶器株式会社様
タカラトミー様
東山ギャラリーエッジ様
リアルスタイル金沢様
うつろいの間 碧 藤谷様
MIJP 赤瀬様

銀座和光様
三越伊勢丹様
阪急百貨店様

沖縄県琉球ガラス皆様
沖縄県琉球漆器皆様
沖縄県壷屋焼育陶園様
ゆいまーる沖縄株式会社 鈴木様

中部経済産業局様
石川県庁様
金沢市様
小松市様
能美市様
九谷焼資料館様
オーストリア大使館様
ウィーン商工会様
公益社団法人 金沢青年会議所様
石川県立九谷焼技術研修所様

石川県産業創出支援機構様
北陸先端科学技術大学院大学様
石川県陶磁器商工業協同組合様

※順不同です